キッコーマン社員の年収と評判・口コミ(キッコーマングループ)

小さな器から白い皿に黒い調味料を注ぐ手元

しょうゆの亀甲マークでおなじみのキッコーマン。千葉県野田市で生まれた会社ですが、いまや売上の大きな部分を海外で稼ぐグローバル食品企業です。持株会社と事業会社で数字が分かれているので、そこに注意しながら年収や初任給、クチコミの傾向をまとめました。

キッコーマン

  • しょうゆ、つゆ・たれ類、豆乳、デルモンテ製品、ワインなどを手がける食品メーカーのグループ
  • キッコーマン株式会社(東証プライム・証券コード2801)は純粋持株会社。国内のしょうゆ・食品事業はキッコーマン食品、豆乳はキッコーマンソイフーズなどの事業会社が担う
  • 2026年3月期の連結売上収益は7,455億39百万円、事業利益は795億12百万円
  • 海外の食品卸売事業だけで売上収益は約4,300億円と、海外が大きな柱。米国では第3工場が2026年秋から出荷を始める予定
  • グループ全体の従業員数は7,911名[臨時482名](2026年3月31日現在)
  • 本社は千葉県野田市(野田本社)と東京都港区(東京本社)の2か所

木のテーブルに並ぶ納豆や海苔の和食

従業員数・平均年齢・平均年収

2026年3月期 有価証券報告書(第109期)より。

  • キッコーマン株式会社(持株会社・単体):従業員数672名[臨時74名]、平均年齢43.1歳、平均勤続年数13.4年、平均年間給与8,210,646円(前期比0.3%減)
  • キッコーマン食品(グループ最大の事業会社):従業員数911名[臨時31名]、平均年齢46.7歳、平均勤続年数21.8年、平均年間給与8,417,743円(前期比0.8%増)
  • キッコーマンソイフーズ:従業員数625名[臨時6名]、平均年齢42.3歳、平均勤続年数14.2年、平均年間給与6,107,354円(前期比8.3%増)
  • 単体の672名は主に管理部門とキッコーマン総合病院に所属する人で、工場や営業の現場とは構成が違う点に注意
  • 管理職に占める女性の割合は13.3%、男性の育児休業取得率は100.0%、男女の賃金差は全従業員で68.9%(いずれも持株会社単体)

初任給・採用

公式の募集要項(2027年卒向け)より。初任給は2025年度実績・東京基準です。

  • 修士了:278,000円
  • 学部卒:267,000円
  • 賞与は年2回(6月・12月)、昇給は年1回(4月)
  • 年間休日125日(2025年度)、週休2日、祝日、年末年始のほかリフレッシュ休暇など
  • 2027年卒の採用予定人数:事務系30名程度、研究・開発・生産系15名程度、エンジニアリング系5名程度、事務系スペシャリスト(経理・デジタル・海外営業)各若干名
  • 採用実績:2023年21名、2024年30名、2025年42名
  • 総合職は国内外を問わず異動あり
  • 正規雇用に占める経験者採用の比率は2024年度で44.6%と、中途入社も多い

採用窓口

キッコーマンの平均年収・初任給・従業員数のまとめ

働き方・クチコミの傾向

キャリコネ、エン カイシャの評判、転職会議系のクチコミを見た傾向です。投稿数は多くなく、古い投稿も含むので参考程度に。

良い点

  • フレックスがあり、休日出勤はほとんどなく、休みも取りやすいという声が目立つ
  • 社宅や借上社宅の補助など、住まいまわりの福利厚生の評価が高い
  • キャリコネの集計では月の残業は平均23.8時間、有休消化率は平均68%(自己申告ベース)
  • 次世代育成の「プラチナくるみん」認定を2018年に取得しており、子育てとの両立の制度は整っている

気になる点

  • 確認が多く、意思決定に時間がかかるという大企業らしい不満がある
  • 年収への不満を示す投稿もある(クチコミの自己申告の年収は有報の平均より低めに出ている)
  • 総合職は国内外の異動があるので、勤務地にこだわる人は事前に確認したい
  • 事業会社によって年収の水準に差がある(キッコーマン食品とソイフーズで約230万円差)

参考:

  • キッコーマン株式会社 第109期(2026年3月期)有価証券報告書(EDINET)
  • キッコーマン 採用情報・募集要項・経験者採用ページ(公式サイト)
  • マイナビ2027 キッコーマン企業ページ
  • キャリコネ、エン カイシャの評判、就活会議(転職会議の転載)

平均勤続21.8年というキッコーマン食品の数字は、長く働く人が多い会社だということを物語っている。年収の額だけでなく、どの事業会社に入るのか、転勤を受け入れられるのかまで含めて、自分の期待値で考えてほしい。

「もったいない」は誰の物差しか。会社を辞める日を自分で決めるということ

夕暮れの駅のホームと線路

電車の切符の話から始めたい。

終点までの切符を買ったからといって、目的の駅を通り過ぎても座り続ける人はいない。「せっかく終点まで払ったのに、途中で降りるなんてもったいない」と言われても、降りる駅を決めるのは、行き先を知っている本人だけだ。

先日、Xで「20年勤めた会社の最終出社日を迎えた」という投稿がたくさんの人に読まれていた。周りからは「もったいない」「辞めない方がいい」と言われ続けたけれど、年収の高い仕事を手放してでも、お金より時間を選んだ。40代半ばでFIREする、という内容だった。

読んでいて、ああ、この人は自分の降りる駅を知っているんだな、と思った。

周りの「もったいない」が測っているもの

会社を辞めると言ったときに返ってくる「もったいない」は、たいてい年収や肩書き、退職金や福利厚生を指している。つまり、今の会社にいれば手に入るはずだったお金の話だ。

いや、それ年収の話しかしてへんやん。

その物差しには、毎朝の満員電車に使う時間も、子どもが小さいうちに一緒にいられる時間も、体が元気なうちにやりたいことも、目盛りとして入っていない。言っている側に悪気はない。むしろ心配してくれている。ただ、その人が使っている物差しと、辞める本人が使っている物差しが違うだけだ。

私が普通の会社員だった頃、周りで一番よく聞いた「もったいない」は、逆の方向だった。「せっかく給料が出たのに使わないなんてもったいない」「若いうちに遊ばないともったいない」。言われるたびに笑ってごまかしたが、内心では、それはあなたの行き先の話でしょう、と思っていた。

何歳になっても、何を大事にするかは自分で考えるしかない。他人の物差しで測った「もったいない」に、自分の人生の時間割を決めさせる必要はないのだ。

辞められるようになってから、私が何度も考え直したこと

私自身、資産が増えて「辞めようと思えばいつでも辞められる」状態になってから、何度も同じことを考えた。辞めるのか、辞めないのか。

FIREというと、会社を去ることばかりが注目される。でも、お金の心配がなくなったあとで働き続けるのも、立派な選択だと思っている。大事なのは、どちらを選ぶにしても「仕方なく」ではなく「自分で選んだ」と言えることだ。

そこで私がやったのは、有給休暇をまとめて取って、会社を辞めたつもりで1週間を過ごしてみることだった。誰に言うでもない、こっそりの予行演習である。

最初の2日は最高だった。朝は好きな時間に起きて、平日の空いた図書館で本を読み、昼は家で簡単なものを作って食べた。ところが3日目の午後、やることが急に無くなった。家の中をうろうろして、気づけばスマホで暇つぶしの動画を眺めていた。これは、時間を潰すためにさらに時間を使う、一番もったいない過ごし方だ。

その1週間で分かったのは、私に足りないのはお金ではなく「辞めた後に毎日やること」だった、ということだ。辞めるかどうかの答えは、通帳ではなく、手帳の白いページの中にあった。

辞める前に、自分で確かめておいた4つのこと

予行演習のあと、私は辞める・辞めないを決める前に、次の4つを一つずつ自分の目で確かめることにした。

会社を辞める前に自分で確かめた4つのこと(生活費・健康保険と年金・家族の気持ち・辞めた後の時間割)

  • 1年間に本当にかかる生活費:家計簿の平均ではなく、家電の買い替えや冠婚葬祭のような「たまに来る出費」まで含めた金額で考えた。
  • 健康保険と年金の切り替え:会社を辞めると、健康保険も年金も自分で手続きすることになる。たとえば協会けんぽの任意継続は、退職日の翌日から20日以内に申し出る必要があり、加入できるのは最長2年。保険料は会社の負担分がなくなるので、目安は在職中のおよそ2倍になる。こういう細かいことを、辞めてから知るのでは遅い。
  • 家族がどう感じるか:自分が自由になっても、家族が不安で眠れないなら意味がない。
  • 辞めた後の1日の時間割:予行演習で一番思い知らされたところだ。

どれも派手な話ではない。でも、ここが曖昧なまま辞めると、周りの「もったいない」が後からじわじわ効いてくる。逆に、ここを自分で確かめてあれば、誰に何を言われても、自分の言葉で答えられる。

降りる駅は、家族と一緒に決める

4つの中で、一番時間をかけたのは家族のことだった。

キッチンでコーヒーを飲みながら話す夫婦

ある晩、台所で洗い物をしながら妻に「もし仕事を辞めたら、どう思う?」と聞いてみた。少し考えてから返ってきたのは、「辞めるのはいいけど、毎日家でゴロゴロされるのは困る」という一言だった。予行演習の3日目を見抜かれていたようで、思わず笑ってしまった。

そこから二人で、お金のこと、娘のこれからのこと、私が辞めたら何をしたいのかを、何回かに分けて話した。世界をゆっくり旅したいという私の昔からの夢も、そのとき初めてきちんと口に出した。妻は「それなら、旅の計画はちゃんと一緒に立ててね」と言った。

電車の行き先は一人で決められても、家族と暮らしている以上、降りる駅は一人では決められない。逆に言えば、家族が「その駅でいいよ」と言ってくれたなら、周りの「もったいない」は、ほとんど気にならなくなる。

Xのあの投稿の人も、きっと最終出社日の帰り道、自分の駅で軽やかに降りたのだと思う。私はまだ同じ電車に揺られているが、それは乗り過ごしているのではなく、もう少し先に見たい景色があるからだ。降りる駅は、ちゃんと自分で知っている。

FIREしたら資産を何%ずつ使う?資産3億円の私が「取り崩し率」より大事にしていること

コインと植物が入ったガラス瓶

FIREの話をしていると、必ずと言っていいほど聞かれることがある。「で、資産は毎年何%ずつ使えばいいんですか?」というやつだ。

ネットを見れば「4%ルール」という言葉がすぐに出てくる。資産の4%ずつ取り崩していけば、30年くらいはお金が尽きにくい、というアメリカの研究から広まった目安だ。資産1億円なら年400万円、3億円なら年1,200万円。数字にすると、なんだか夢がある。

ただ、年収200万円台の会社員から、支出を削ってコツコツ積み立て、今の個人資産約3億円まで来た私の実感としては、「何%で取り崩すか」は、FIREで一番大事な話ではない。今日はそのあたりを、自分の考えとして書いてみたい。

貯める時期より、崩す時期のほうが難しい

オヤジ論になってしまうが、お金は貯めるより崩すほうがずっと難しい。

貯める時期は、やることがシンプルだ。収入から先に積み立てて、残りで暮らす。相場が下がっても、安く買えるだけだと思えばいい。ところが崩す時期は、相場が下がったときに「売らないと生活費が出ない」という場面がやってくる。下がったところで売れば、その分は二度と戻ってこない。同じ暴落でも、積み立て中の人と取り崩し中の人では、痛みがまるで違うのだ。

例えるなら、貯める時期は「水を溜めるバケツ」で、崩す時期は「穴の開いたバケツに、雨が降るのを待ちながら水を汲み出す」作業に近い。雨(運用益)が多い年もあれば、まったく降らない年もある。日照りの年にも同じ量を汲み出していたら、底が見えるのは早くなる。そんなん、考えたら当たり前やん。でも、FIREを目指している間は意外とこの「崩す側」のことを考えていない人が多い。

ちなみに、総務省統計局の家計調査(2025年平均)を見ると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯は、実収入(ほとんどが年金)が月254,395円、税金や社会保険料を引いた可処分所得が月221,544円に対して、消費支出は月263,979円だった。毎月およそ4万2千円が足りず、その分を貯蓄から崩している計算になる。FIREをしなくても、いずれは誰もが「崩す側」になる。だからこの話は、早期リタイアを目指す人だけのものではない。

私が「何%」より先に決めたこと

私が取り崩しを考えるときに、率より先に決めたことが3つある。

  • ①生活費の「床」と「天井」を分けておく
    家賃や食費、保険など、削れない支出を「床」、旅行や外食など相場が悪い年は我慢できる支出を「天井」として、別々に把握している。床の部分は、年金や配当・利息など、売らなくても入ってくるお金と現金でまかなえるようにしておく。天井の部分は、運用がうまくいった年だけ使う。
  • ②数年分の生活費は現金で持っておく
    相場が悪い年に株を売らなくて済むように、生活費の数年分は預金で置いてある。リターンはほぼゼロだが、これは「慌てて売らないための保険料」だと割り切っている。
  • ③毎年、同じ額を機械的に引き出さない
    4%ルールは「最初の年に決めた金額を、物価に合わせて毎年引き出す」という考え方で語られることが多い。でも私は、相場が良い年は少し多めに、悪い年は少なめにと、その年の状況を見て調整している。柔軟に使う額を変えられる人ほど、資産は長持ちしやすいと思う。

つまり、取り崩し率は「結果」であって、最初に決める「目標」ではない、というのが私の考えだ。

取り崩しは「床」と「天井」で考える図解

理想は「元本を崩さず、増えた分で暮らす」

このブログでは何度か書いてきたが、私の目標はずっと「1億円あれば、元本を崩さずに運用益で暮らせる」というところにあった。今もその考えは変わっていない。

元本を崩さないというのは、言い換えれば「取り崩し率を、運用で増える分より低く抑える」ということだ。増えた分の一部だけを使い、残りはまた資産に戻す。こうすると、物価が上がっても資産そのものが少しずつ大きくなっていくので、インフレにもある程度ついていける。逆に、増える分より多く使い続ければ、どれだけ大きな資産でもいつかは尽きる。3億円あっても、それは同じだ。

そしてもう一つ、見落としがちなのが税金だ。NISAの外で持っている株や投資信託を売って利益が出れば、その利益には約20%の税金がかかる。「4%取り崩す」と言っても、手元に残るのは4%より少ない。どの口座から、どの順番で崩すのかも、手取りを左右する大事なポイントになる。

自宅で家計を確認する年配の夫婦

「崩すのが怖い」も、それはそれで問題

ここまで「崩しすぎるな」という話をしてきたが、逆の失敗もある。お金を貯めることに慣れすぎて、FIREしても、定年しても、1円も崩せない人だ。

正直に書くと、私にもその傾向がある。資産が増えていくのを見るのが楽しくて、本来使ってもいい場面でも財布のひもを締めてしまう。家族から「それくらい使えばいいのに」と言われたことも一度や二度ではない。

でも、お金は使うために貯めるのではなく増やすために貯める、というのが私の軸だとしても、最後まで1円も使わずに終わるのは、それはそれでもったいない。自由な時間で世界を旅したい、という夢のために準備してきたのなら、ルールの範囲で気持ちよく使えばいい。取り崩しのルールを先に決めておくのは、使いすぎを防ぐためでもあり、同時に「ここまでは安心して使っていい」と自分に許可を出すためでもあるのだ。

まとめ

  • 4%ルールは目安としては便利だが、「何%で崩すか」より「どう崩すか」のほうが大事。
  • 削れない生活費(床)と、我慢できる支出(天井)を分けて考える。
  • 数年分の生活費を現金で持ち、相場が悪い年に売らなくて済むようにしておく。
  • 理想は、増えた分の範囲で暮らし、元本を崩さないこと。税金で手取りが減る点も忘れない。
  • 崩しすぎも、崩せなさすぎも、どちらも失敗。ルールは「安心して使う」ためにもある。

取り崩しのやり方に、全員に当てはまる正解はない。年金の見込み、家族構成、住まい、どれだけ働き続けるかによって、ちょうどいい形は人それぞれだ。具体的な配分や商品選びは、ぜひ自分の状況に合わせて自分で考えて決めてほしい。

FIREを目指している今のうちから、「貯め方」だけでなく「崩し方」まで一度イメージしておく。それだけで、いざその時が来たときの不安は、ずいぶん小さくなると思う。