生まれつき才能のある人はいるのか?
結論から言うと、世の中には生まれつき才能のある人は存在する。
どれだけ努力して、どれだけ訓練し、どれだけ考えて、どれだけ勉強しても、絶対に勝てないような生まれつき才能あふれる人は確かに存在する。
どれ程努力をしても、生まれ持った筋肉の質(才能)が違うので、ウサイン・ボルトより速くは走れないだろう。
でも、絶望する必要は全くない。
それに、ボルトのようなごく一部の特殊な人を除いて、「生まれつきの才能」よりも、「後から育てた才能」の方が、人生においては大きく影響するからだ。
生まれつきの才能が無くても、ちゃんと考えて行動していけば、どんな人でも十分に戦える。
ただし、始めるのは、早ければ早い方がいいのは間違いない。
これも貯金や勉強と同じで、早く始めた人に、後から追いつくのはなかなか難しい。
かなり歳をとってから、さあゼロから貯金を始めようと思っても、昔から貯めている人と同じように貯まるまでには、かなりしんどい思いをするだろう。
「今が楽しければそれでいい、先の事なんか知らない」と思って過ごすのではなく「これから先のために、今これをやっておこう」と考えて行動しておけば、生まれつきの才能はなくても、自分の力を大きく育てることができる。
具体的に「考える」とは何か?
こんなクイズで考えてみよう。
問題。
「世界中にある貨幣の中で一番軽いのは、1円玉である。〇 か × か?」
このクイズに正解するのに、生まれつき特殊な記憶力の才能がある人ならば、世界中のコインの重さを記憶していて、その記憶で正解することもできるかもしれない。
でも、普通の人にはそんな事はできない。
しかし、このクイズに正解するのに、実は記憶力は必要ない。
もし、クイズの答えが 〇 の「1円玉が世界で一番軽い」だとすると、1円玉が一番軽いと証明しなければいけないので、出題者は世界中のコインの重さを調べる必要がある。
しかし、答えが × の「1円玉より軽いコインがある」だとしたら、出題者は1円玉より軽いコインを1つだけ見つければいいだけだ。
…
…
というわけで、答えは、× の「1円玉より軽いコインがある」だと分かる。
自分に記憶力の才能が無くても、特殊な記憶力の才能ある人と同じように、クイズに正解できる。というわけだ。
もちろん才能があるならある方がラッキーだし、それは存分に発揮すればいい。
しかし、少し考えて行動するだけで、才能がなくても十分にやっていける場面が世の中にはたくさんある。
頭が良いのか、悪いのかが重要なのではなく、考える習慣があるか、何も考えずに生きているだけなのかの方が、大切だということだ。
考えて行動していけば、才能ある人と同じように活躍できるし、それをずっと続けていけば、最終的にはそれは「育てた才能」と言えるようになる。